内定辞退を防ぎたい!内定者のフォロー体制を整えよう!

公開日:2022/12/15  

内定者

就職活動が売り手市場となってから、企業側は人材確保に苦労している状態です。せっかく優秀な人材を確保できても、なんらかの事情により内定辞退を受けた場合、また一から新しい人材を探すコストがかかってしまいますので、どうしても回避したい事態です。今回は内定辞退を防止するために整えたい、内定者のフォロー体制についてご説明します。

なぜ内定者が辞退してしまうのか

近年では団塊世代の高齢化、少子化などの社会事情により、労働市場では深刻な人手不足の状態です。このような背景から就活・転職界隈では、就活をする求職者(就活生)が優位な状況である「売り手市場」にあります。企業側にとっては厳しい状況にあるなか、ようやく優秀な人材を確保できたら一安心ですが、何らかの事情により就職内定を出した学生から内定辞退を受けてしまった場合、状況によってはさらに追加での採用活動を行うなど、採用計画の見直しといった対応が必要となるため、大きな損失につながってしまいます。

なぜ内定者が辞退してしまうのかというと、その理由はさまざまです。自社以外に要因がある例として「他社からの内定」や「近しい人からの反対」が挙げられます。複数の企業から内定をもらっており、他社の方が志望順位が高い(自社は本命ではなかった)ことが原因です。

また、何らかの事情により、家族などから就職に対して反対を受け、求職者の意識が変動することもありえます。そのほかの理由として、面接を受けたことで、就活者が企業に違和感を抱くパターンもあります。面接官や人事担当者の印象が悪かったり、企業に対して持っていたイメージとずれを感じたり、社内の雰囲気や社風が自分に合わないと感じたり、勤務地・給与などの条件の折り合いがつかなかったケースです。

面接がオンラインで行われたため「企業の雰囲気が伝わらず不安になったこと」が原因なこともあれば、面接が対面で行われたことにより「コロナ対策がされてない」と不安につながるケースもあり、内定者が辞退を決めるきっかけは十人十色です。求職者にとっては、現在の売り手市場が「どうしてもこの企業でなくてはならない理由はない」ことにつながり、少しでも企業に対して不安や心配を感じると、内定辞退の道を選択してしまうといえるでしょう。

内定を受けた求職者が「ほんとうにこの1社に決めていいのか」と他社への未練を感じ、内定を出した企業に対して、不安や心配を抱く現象を「内定ブルー」といいます。この内定ブルーが内定の辞退につながるケースも少なくありません。内定辞退率を下げるためには、内定者が感じる不安や心配を減らすことが大切です。そのためには内定者に対する細やかなフォローが不可欠です。

内定者をフォローするには?

内定ブルーという言葉は、結婚前の花嫁の漠然とした不安感を意味する「マリッジブルー」になぞらえたもので、内定を受けた会社にそのまま就職して良いのかと、漠然と不安感を抱き気分が沈む状態をさしています。就職活動が終了してから入社までの間に陥りやすい状態で、早い時期に内定を獲得している人ほど、内定ブルーになりやすいといわれています。

就活中は内定をもらうことを目標として、がむしゃらに活動していたものの、内定を受けたことで、落ち着いて考える時間が得られ、未知の世界への不安が湧いたり、悪い口コミや評判などを耳目にすることで、迷いが生じたりすることが原因です。内定者が内定ブルーに陥らないように、企業ができるフォローとして、内定承諾後から入社期間の間、同じ企業の仲間としての意識を持ってもらうよう働きかけることが大切です。

たとえば、懇親会や定期的な研修の開催、課題を与えることなどが挙げられます。内定者同士を会わせ、共同で作業を行うことで、同期の絆も生まれやすくなります。同期同士で悩みを共有することで、入社後に力を合わせて働きやすくなり、企業の一員になった実感を持ってもらえるメリットがあります。

各イベントでは、内定者だけでなく社員も多く参加し、内定者を歓迎していることを伝える工夫が必要です。先輩社員に業務内容や職場環境、新人時代の経験談などを聞き出せる場があれば、内定者の抱く不安を解消しやすくなります。アサインするべき先輩社員は、内定者との共通点を多くもつ人材を選ぶことがポイントです。

入社前に改めて、自社ビジョンを認識・共有してもらうためのコンテンツを用意することも重要です。内定者に対して、定期的なイベントを開催することが難しいようであれば、内定者に対してアルバイトや体験入社させ、業務への理解を深めてもらうことも有効です。

実際の職場の雰囲気を体験することで、入社後の自分の働く姿を具体的にイメージすることができ、不安の払しょくにつながります。体験入社やアルバイトに比べると弱いですが、職場見学の実施も効果があります。とくにオンライン面接によって、職場を見ずに内定が決まった内定者にとっては、入社前の職場見学は、働く環境への不安を解消してくれます。

SNSも活用してみよう!

内定者フォローに手間や人材を使うことができない場合には「内定者フォローSNS」サービスを活用することも有効です。サービスの多くは、内定者と企業間のコミュニケーションを促す機能を持ち、それ以外にも、内定者の即戦力化を促すWeb学習機能、内定者へ出した課題管理機能、内定者が内定ブルーに陥っていないか判断する機能等を利用できます。

e-ラーニングを受けることのできるサービスでは、社会人としてのマナーや業務上の基本となる知識を底上げしてくれるので「入社までのウォーミングアップ」効果が望めます。入社前から業務内容を把握する一助となるため、内定者の不安を軽減し、入社後の業務実施がスムーズになることと、企業側も教育時間の短縮化のメリットがあります。

まとめ

内定辞退を防止するためのフォロー体制についてご紹介しました。内定辞退は、就職活動者が複数企業から内定を受けていたり、面接で企業に対して、違和感を覚えたりすることが原因で起こります。また、就職活動者が早い時期に内定を獲得することで、入社期間までの間に「内定ブルー」を起こすことも内定辞退の要因のひとつです。内定ブルーを回避するためには、入社までの期間にも内定者のフォローを行うことが有効です。研修や懇親会などのイベント開催、体験入社、見学会などで実際に働くイメージがつかめ、不安を払拭することができるでしょう。SNSサービスを導入することも有効です。

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