人材採用でミスマッチが起こる原因とは?対策法とあわせて解説!
求職者が増加している時代ですが、理想の人材採用ができていない企業は多く存在します。応募はあるが、求めるスキルや経験のある者がいない、内定後に勤務地や給与などの条件が合わず内定を辞退される、なんてことも。いずれも求人側と応募側の価値観のミスマッチが起きているからです。ここではそれらの原因や対策について解説しましょう。
人材採用でミスマッチが起きる理由
採用に至らないことや安定した雇用にならなければ、人手不足によって、既存社員の負担が増えます。そこから不満や健康被害が発生し、離職希望者が増え、人手不足の悪循環に陥ってしまうでしょう。ここでは、人材採用のミスマッチの理由を詳しく解説します。
■求人条件
応募者自体の数はあっても、採用条件が厳しいことで定員が埋まらないことがあります。また、求めるスキルをもつ応募者を内定しても、他社の処遇や福利厚生などがよければそちらに流れてしまうことがあるでしょう。求めるスキルに対しての処遇などは、市場の動向を確認しながら変動させる必要があります。
また、社会人としてのスキルがない新卒採用は、学歴や資格などを目安にしがちです。そうすると、人柄や個人の価値観を見落としてしまいます。戦力となる人材を採用するには、内面のポテンシャルを見極める必要もあるのです。
■会社側・求職者側で認識のちがいがある
採用まで至っても「イメージと違う」「聞いていた話と違う」と、あとから意見があり、早期退職になる場合があります。会社説明会にて好印象を与えようと、よい点ばかりをアピールすると、誤解を生む可能性があるでしょう。ネガティブな情報を開示しつつも、代わるメリットを提示し、相互で理解を深める必要があります。
■内定後・入社後のフォロー体制が整っていない
内定後、新卒者の場合「社会になじめるか」など、業務以外の不安があります。どのような環境で働くかを、リアルにイメージができないと内定辞退になりかねません。内定者面談や同期懇親会、先輩社員座談会など、内定者の不安によりそった企画をする必要があります。
また、入社後にあらためて不安が発生することは多々あります。不安解消となるフォローをしないと早期退職の原因になるでしょう。業務研修、入社後面談、相談できる先輩社員の配置など、業務、人間関係、体調面などさまざまな点でフォローが必要です。
人材採用のミスマッチをなくす対策法
どのようなプランで人材採用をすれば、ミスマッチが起きないかの対策を考えましょう。
■適性検査の利用
企業は求める人物像を事前に提示しておくとよいでしょう。そうすることで、応募者もイメージをつかみやすくなります。また、適性検査を導入すると、具体的適性が分析できます。適性検査は性格や行動力、コミュニケーション能力やストレス耐性なども分析可能。求める人物像と一致度が高いタイプであるかを分析して、選考するとミスマッチを防げます。
■インターンシップを導入
企業側が丁寧に会社説明をしても、言葉だけで伝えるには限界があります。働くイメージがわかないことで、応募のためらいや内定辞退につながることも。そこで社風、人間関係、業務との相性などを確認する機会として、インターシップを導入しましょう。インターシップで、よい印象がつけば、働きたい意欲が出てきます。
また、企業側に寄りそう気持ちも生まれるでしょう。さらに、企業側としては、入社した場合の適性部署、適性業務を想定できます。既存社員との相性も観察できるので双方に利点があるのです。
■面談の実施
面接では、短い時間で応募者のよさを引き出せない場合があります。そこで、合否に関係ない情報交流会を行うとよいでしょう。少人数、または個人などでリラックスした雰囲気をだすことが重要です。
雑談から、応募者の個人的質問まで深く会話をすると、採用後に活躍を期待できるかイメージがわきます。また、求職者側が聞きにくかったことなどに答えることで、採用後の勘違いなどを防げるでしょう。
■現実的な仕事情報の事前開示
会社説明会では、メリットややりがいなどのアプローチをします。しかし、実際に働くうえでデメリットも発生するでしょう。個人の価値観によって、なにがデメリットかは変わりますが、そこをカバーできるメリットが必要です。
現実的なイメージをしてもらうことが求人のカギとなります。たとえば「残業は毎日2時間あるが有給が当日申請でとれる」「最初は研修ばかりだが3か月すぎたら係を任される」「数字管理に厳しいが賞与に大きく影響する」などです。
覚悟すべき点は最初から提示し、それに耐えることで得られるメリットをアピールしましょう。求職者は価値観をイメージし、合意の応募をしてくれるはずです。採用後の「イメージと違った」「会社説明会では聞いてない」などの相違をなくせます。
SNS採用はミスマッチの防止につながる
近年では、企業側が待ちの姿勢で採用するだけではなく、適性能力のある人材を探し、直接アプローチができます。そこで活用されるのが採用支援SNSです。
■採用支援SNS
近年、採用支援SNSが発展し、企業が直接求職者へアプローチできるようになりました。求職者はプロフィールを細かく提示するので、求職者のことを詳しく知った上で、本当に欲しいと思える人材に交渉ができます。
また、求職者側は企業についての知識、関心がない状態からのスタートです。メリットばかりを飲み込み、期待しすぎてしまうことがなく、冷静に考えてもらうことができます。そのため、採用にいたった場合は納得し、ミスマッチを防げるでしょう。
人事担当者は、適した人材を安定して雇用することは、とても難しい課題でしょう。採用活動に時間もコストもかかるので、見極める力や定着させる対策が大切です。ミスマッチを防ぐことで、企業の安定と発展につながることは間違えありません。あらゆる対策で、効率的な人材確保を行っていきましょう。