中小企業がSNS採用を行うメリット!やり方と注意点も解説
中小企業を経営する方の中には、できるだけコストをかけず、効率的に採用を行いたいと考えている方も多いのではないでしょうか。中には、SNSを活用して採用を行いたいと考える方もいるでしょう。この記事では、中小企業がSNS採用を行うメリットや実施方法を解説します。SNS採用の注意点も含めて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
中小企業にSNS採用は難しい?
中小企業にとって、SNS採用は難しいとは言えません。株式会社ICT総研が2022年に発表した調査結果によれば、日本のSNS利用者数は年々増加傾向にあり、2022年末には約8,270万人に達すると予測されています。
さらに、同年の年間純増者数は121万人であり、利用者数は月平均で約10.1万人増え続けているというデータからも、SNSが急速に社会に広まりつつあることが明らかです。むしろ、中小企業こそSNS採用を取り入れるべき理由を3点説明します。
自社の魅力を伝えやすい
従来の手法では、自社の情報発信は広告の枠に固定したり、エージェントを介する形になったりしがちです。しかし、SNSを採用することにより、企業は直接自社の魅力をユーザーに伝えられ、制約のない自由な発信が可能です。
企業の真の姿を一層強く伝えられ、自社のブランディングに効果的に働きます。更に、SNSの利用により、実際に働く社員自身が投稿したり、職場の雰囲気を写真や動画として投稿したりすることが可能となり、企業の生の声や雰囲気を直接伝えやすくなります。
企業の認知度を上げやすい
SNSの持つ強力な情報拡散力が、理由の1つに挙げられます。企業や社員がSNSに投稿した情報は、社員の友人や知人が投稿をシェアすることで、連鎖的に拡散されます。結果、従来の広告ではリーチできなかった大量のユーザーにまで、自社の存在を伝えることが可能です。情報拡散のメカニズムを活用すれば、企業の認知度を格段に上げることが可能となります。
コストの削減
SNSの利用は基本的に無料であり、採用コストを抑制する効果を持ちます。とくに、新たに採用活動を開始する企業や、まだ高額な採用コストをかける余裕がない企業にとって、SNSは大きな救いとなるでしょう。SNSを活用することで、有効に採用コストを抑えつつ、自社の存在を広く伝えることが可能となります。
中小企業向けのSNS採用のやり方
中小企業がSNS採用を行う場合、どのように取り組めばよいのでしょうか。SNS採用のための4ステップを紹介します。
目的を社内で共有
中小企業がSNSの採用を実践する際の第一歩は、明確な目的設定と共有にあります。SNSは多くの採用媒体のなかでも、とくにポテンシャルが高いツールですが、なぜSNSを利用するのか?という根本的な疑問に答え、理由と目的を全社員で共有することが重要です。運用の目的がはっきりしていないと、SNSの投稿や運用にブレが生じ、結果的には効果を最大限に引き出せないからです。
セグメントやターゲットを明確に
SNSを活用するにあたり、一般的にはどのような人々にメッセージを伝えたいのか、またどのような人々を採用したいのかといった視点でターゲットを設定します。ターゲットの設定に際しては、セグメントとターゲットの二つの概念を理解し、活用することが重要です。
セグメントとは、特定の基準に基づいて顧客をグループ化することであり、ターゲットとは、セグメント化されたグループのなかから、自社がとくに重視する対象のグループを指します。明確なセグメントとターゲットの設定を行うことで、効果的なSNSの運用が可能となり、採用の成功に繋がります。
媒体を決定
セグメントとターゲットの明確化が済んだら、ペルソナを作成し、ペルソナに最も合致するSNS媒体を選びます。SNSは使用者の年齢、性別、年収、趣味や関心などにより異なる特徴を持つため、ターゲットに最も合致するものを選択することが大切です。
運用方法の決定
SNS採用は、基本的には長期的な戦略として位置づけられます。そのため、持続可能で、無理なく実施できる運用方法を策定することが不可欠です。適切な運用方法が決まっていないと、採用活動は中途半端になってしまう可能性があるからです。誰がどのようにSNSを運用するのかを明確に決定し、担当者の役割と責任、投稿の頻度と内容、反応への対応方法など、運用の詳細を具体的に設定することが求められます。
SNS採用を行う際に注意すべきポイント
SNS採用を行う際にはさまざまなデメリットも伴います。ここでは、SNS採用を行う際の注意すべきポイントについて、2点紹介します。
成果が出るまでに時間がかかる
SNSの特性として、短期的な即効性がないことを知っておくことが必要です。SNSは、日々のコミュニケーションによって、徐々にフォロワーを増やし、自社の影響力や発信力を高めていきます。
アカウントを新たに立ち上げたばかりの時点では、反応が乏しいのが通常で、一定期間は、自社のアカウント成長に集中することで、長期的に成果を期待することが求められます。最低でも3か月程度は、反応が乏しい状態でも運用を続ける覚悟が求められるでしょう。
炎上のリスクがある
SNSは情報が短時間で大規模に拡散する可能性を秘めているため、誤った情報や微妙に感情を逸らした投稿が拡散し、企業のイメージを損なうという事態を招くこともあります。一度発生すると回復するまでに時間と労力を要し、場合によっては取り返しのつかない状況になる可能性もあります。投稿する内容は慎重に吟味し、その後の反応もしっかりとモニタリングすることが大切です。
まとめ
中小企業にとってSNS採用はコスト削減、自社の魅力伝達、認知度向上といったメリットがあります。SNS採用は、目的の共有、セグメント・ターゲットの設定、適切な媒体選択、持続可能な運用方法の策定が重要です。しかし、成果が出るまでに時間がかかり、誤った情報が拡散しやすいというデメリットもあります。従って、投稿内容の吟味と反応のモニタリングが求められます。