人材採用に欠かせないペルソナとは?設計するメリットをご紹介!
少子高齢化で労働人口が減るなか、人材不足に悩まされる企業も多くなっています。積極的に採用活動を行っても、自社に適した人材が見つからない企業も多いのではないでしょうか。昨今、マーケティング領域で使われるペルソナを人材採用に活用する企業が増えています。今回はペルソナを採用で活用するために、メリットや作り方を解説します。
人材採用におけるペルソナとは
希望する人材が見つからないことで、採用活動に悩んでいる企業も多いことでしょう。昨今、マーケティング用語でもあるペルソナが人材採用においても活用されるようになりました。
ペルソナはサービスや商品のユーザー像を指し、年齢や性別のみならず、働き方や家族構成、趣味といった詳細部分まで細かく設定します。人材採用においても年齢や性別、スキル、実績といった情報を細かく設定した人物像を作ることでペルソナを活用できます。
日本では少子高齢化が進み、現役世代の人口は減っていく一方です。希望する人材を採用するためには効果的な採用活動が求められています。また、採用につながっても企業の風土や業務内容がミスマッチであった場合、早期離職となってしまう可能性があります。
人材採用は採用して終わりではなく、入社後も長く働いてもらうことが重要なので、入社後のミスマッチを防ぐべく、ペルソナ設計を導入する企業が増えているのです。
ペルソナを設計するメリット
具体的にペルソナを設計するメリットについて見ていきましょう。
自社に適した人材を採用できる
ペルソナ設計の大きなメリットは自社に適した人材を採用できることです。ペルソナ設計をした採用活動は欲しい人材が明確であるため、求職者側も自分が適しているのかどうか判断がしやすくなります。企業と求職者がお互いに求める条件がマッチすれば、採用後も長く活躍する人材となることが期待できます。
採用基準が具体化できる
採用ターゲットでは“20代の営業経験あり”といった設定となりますが、イメージできるレベルの人物像は描けません。ペルソナを設計し、より具体的な人物像を設定することで、自社の採用基準が具体化できます。採用基準が明確になれば、社内で共通認識を持って採用活動に取り組めるため、結果的に業務効率化へつながります。
人材採用におけるペルソナの作り方
自社に適した採用を行うためのペルソナの作り方について、以下のとおり解説しましょう。
採用方針の確認
まずはどのような方針で人材採用を行うのかを明確にしましょう。企業にはさまざまな部署があり、ポジションによって求める人物像が大きく異なります。採用目的が明確でなければ、本当に適したペルソナが作り出せません。任せたい業務などを明確にしたうえで、ペルソナを作ることが重要です。
人物像の設定
採用方針が固まったら、具体的に求める人物像の条件設定を行っていきます。年齢や性別、学歴といった基本情報から、実績や経験、資格といったスキル面、価値観や行動特性まで詳細に設定することをおすすめします。
経営層や現場とのすり合わせ
仮で決めたペルソナについて経営層と現場とのすり合わせをしましょう。設定条件の過不足が発見できるため、両者へ必ずヒアリングを行いましょう。しかしながら、経営層と現場で食い違いがある場合、どちらの意見も取り入れるとペルソナが非現実的となる可能性があります。優先順位を確認しながら、ペルソナを設計することが重要です。
ペルソナを採用市場と整合させる
自社に適したペルソナができあがったからといって、採用がうまくいくわけではありません。採用市場に設定したペルソナに沿った人物がいるとは限らないのです。譲歩できる条件を見極めながら、採用市場に合わせた条件を決めていきましょう。
採用活動の開始
自社に適した人材をペルソナによって作り出せれば、いよいよ採用活動の開始です。採用活動にはさまざまな部署が関わる可能性があるため、最低でも選考に関わる関係者にはペルソナを共有しておきましょう。
ペルソナを作るときの注意点
ペルソナの作り方を解説しましたが、以下のような点に注意する必要があります。
自社の強みを把握しておく
ペルソナを作るうえで自社の強みを把握しておくことが重要です。自社の強みが分からなければ、本当に適したペルソナを作れません。
ペルソナに捉われすぎない
ペルソナは採用したい1人の架空人物像を作りあげますが、採用活動ではペルソナに捉われ過ぎないようにしなければなりません。必ずしもペルソナに沿った人材の応募があるとは限らないうえ、ペルソナはあくまで主観的に設定したものです。優秀な人材の採用にはペルソナに捉われすぎない柔軟性も必要となります。
まとめ
昨今、通常はマーケティングで活用されているペルソナ設計を採用活動でも用いられるケースが増えています。ペルソナによって自社に適した人材を設定し、即戦力としての活躍や早期離職の防止を期待できます。
ペルソナを作るうえで、採用方針の確認、経営層や現場とのすり合わせなど、押さえておくべきポイントがいくつかあるのです。また作ったペルソナに捉われ過ぎないことも採用活動では重要となります。